フジツウ・エスパーニャ (FESA) 同窓会

 FESA−CE (Customer Engineer) の同窓会があった。とっくの昔にFESAを離れた旧CE5名、ならびに私を含む現役7名の合計12人がマドリッド市街中心の、とある古いレストランに勢揃いし再会した。私にとっては20年以上ぶりの友達もいた。まさに、感激ものである。

 我々は元祖FESA、100%純粋なフジツウ・エスパーニャ時代のCE仲間である。つまり、スペインSECOINSA社や英国ICL社との合併が無かった時代の純粋なかつてのフジツウCE達なのである。何故かフジツウ100%というこだわりの仲間意識が、よくあるヤクザの縄張り意識にも似て、今まで感じたことも無かった強い仲間意識が急に沸き、妙に嬉しかった。内5名は個々の理由でフジツウを離れたものの、かつてのMシリーズ (富士通のコンピュータ) 絶頂期にCEとしてフジツウへ貢献できたことを未だに大変誇りに思っている。彼らは現在、 HDSや, EMC, Strategic 等の同業種に籍を置いている。

 同窓会は、学校の同窓会で話されるものと同じで当時の笑い話で花が咲いた。私の面白話を紹介すると当時、スペイン人CEと一緒にある銀行へオンライン端末を設置に行った時のことである。私が窓口付近で機器を設置していると、後方で大きな声が聞こえた。スペイン語で何を言っているのか良く理解できなかったが、一目瞭然、銀行強盗の登場である。その手には拳銃が握られている。スペイン人CEは気付かず作業を継続していた。私の促した合図でやっと気が付き、二人で急いで機器の陰に身を隠し、強盗が出て行くのをジーッと見守ったという恐ろしい思い出がある。

ちなみに強盗が去った後、我々の作業は警察の現場検証が完了するまで一時中断させられた。が、あまりにも警察の来るのが遅いので銀行へ作業継続の許可を依頼し、なんとか設置作業を終え無事、銀行を脱出することができた。んが、それでも警察は来なかった。この話を同窓会で皆と話したとき、当時のスペイン人CEが言った。『銀行は未だに警察が来るのを待ってるらしい。。。』

 この同窓会の紐を解くと、発端は現在もFESAに席を置くあるCEが、80年代にFESAを離れていったあるCEと間柄が良く、たまに二人で一緒に飲み食いをしていた頃に始まる。この二人の付き合いを聞いた他の現役CEや退社したCEらが徐々に5人、6人と増え段々と輪が広がり、何年か前からFESAオリジナルCE同窓会として年に一度、皆で再会することになったものである。私も20年前の元祖FESAーCEとして声を掛けて頂き、光栄の極みである。来年、再来年と是非とも末永く続けていって欲しいものである。

アマポーラの道標 

inserted by FC2 system