Windsor ビル火事

2月12日(土曜日)、火災でほぼ全焼したウィンザービルの現状を把握するため、くすぶりも収まってきた5日後、建築士の資格を持つ4人の消防士が建物内に入った。3時間にわたる調査では建物の骨格の状態が重点的に調べられたが、調査の結果は“倒壊の可能性は非常に高い”だった。不謹慎に聞こえるかもしれないが、これから先も何が起こるか、まだまだ見ものである。。。

消防士の調査によると、火災の炎が到達しなかった1階から4階までは水浸しで煙の跡が一面に残り、5階から17階までは、アルミ製の大型書類保管庫がかろうじて焼け残っている以外には何も残っていないとのこと。18階から上はさらに被害がひどく、上階から落下した鉄骨により入ることのできなかった部屋もいくつかあり、これらの残骸はいまだに熱を持っているもよう。鉄骨の下で、引き続き燃焼が続いていると見られる個所があることも確認されている。被害がもっとも大きいのは22階より上で、鉄骨が残るのみだ。

マドリッド市役所の見積もりによると、ビルの取り壊し作業にかかる期間は約1年かかるそうな。また、取り壊し工事の途中で建物の内部に入る必要が生じた場合は、クレーンから吊るされた小型ロボットが中に入ることになるらしい。日本製のロボットになるかもかもしれないぞ。。。

実はこの Windsor ビルは Orense 通り 34 番地にあった富士通エスパーニャの旧事務所から歩いて10分程度下っていった El Corte Ingres デパートのすぐそばにある。20年以上前の元祖FESAに駐在されていたことのある方は場所がどの辺であるか、大体見当がつくことと思う。

個人的にはこの火事は何か事件絡みのような気がしてならない。というのも、以前インドネシアでこのようなビル火事があると裏に保険金詐欺の匂いがするケースが多々あったのが脳裏に蘇るからだ。スペインで同様のビル火事・保険金詐欺というのは考えすぎかもしれない。勿論、未だそのような噂は一切出ていない。しかしながら改築中だったこともあるし、予算不足の折(?)、オーナーが古いビルに銭をかけるのもアホらしいので火事にして保険金を狙おう、と考えても不思議ではない。

そもそも、火事なんか殆んどニュースにもならない国で、こんな大火事が起きてしまうなんて・・・てな辺りから保険金詐欺のような、そんな動きが後ろにあっても不思議では無さそうな気がするが、果たして。。。

20. Febrero 2005
アマポーラの道標 


inserted by FC2 system