21年ぶりの大雪

2月23日 (水曜日)、夜中から降り積もった雪が街全体を真っ白に覆ってしまった。朝、出勤の際、車を運転するかどうか迷った。一旦、外に出て道路の積雪状況と他の車の走行状況を観察してみた。道路上は雪がシャーベット状になっているように思えたが、気温が上昇し始めていることに加え、大型トラックやバスの走行がそれらを押し潰し路肩へ跳ね除け、普通の泥水へと変身させていくのを見て車で出社することにした。

雪道運転は全く慣れていないので、先ずは速度を抑え車間距離を十分に保ち走り出した。会社までは緩やかなカーブや上り坂があるので注意が必要だ。雪は未だ降っているが、さらに積る様子は無い。私の車はマニュアル車で、エンジンブレーキがよく効く。こういう日は “トルコン車” よりも反って運転し易い。2速・3速を用い30Km弱の速度で慎重に運転した。FESA 事務所の玄関まで無事辿り着いたが、問題はこの先で待ち受けていた。それは、地下ガラージュに侵入する際、S字の急坂を下りなければならないことであった。

しかも、この下り坂にはシャーベット状の雪が半分凍ったような状態でしっかりと残っていた。さらに、坂の途中では遮断機の “開” 操作をしなければならない。既に数台の車が入っていった形跡もあるが、その輪跡からは車が横滑りしたことが伺える。嫌な予感がした。1速のまま半クラッチとブレーキを織り交ぜ、ゆっくりとS字の急坂途中に止まり遮断機の “開” 操作をした、と、その時であった。

ロックされた前輪からズズ、ズズッーときしみ音が聞こえ始めた。同時に、前輪の向いている方向を嘲笑うかのように、車全体が左45度の方向へ滑り出し、まさに開こうとしている遮断機の左斜めへ突入し出した。遮断機の上には屋根があり、その下に積雪は無い。最悪でも遮断機をぶち壊す程度だろう、と覚悟しながらも早く開き終わってくれー、と願いつつブレーキとハンドルを小刻みに操った。その結末は、遮断機や車の修理代を負担する必要
が無くなり、なんとか一息つくことに落ち着いた。くわばら、くわばら。。。

26 Febrero 2005

アマポーラの道標 


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