ドン・キホーテの旅

 本年はドン・キホーテが出版されて丁度 400 周年に当たる記念の年だそうな。また、私の勤務先へ毎月ドン・キホー・テリー便りを発刊し始めてからは 2 年が経過する。これら数字は比較の対象とはなり得ないが、本便りの題名を考案するにあたり『ドン・キホーテ』のタイトルを無断借用したうえ、私のあだ名をもじりドン・キホー・テリー便りなどと勝手な題名を創作したことに対し、この場を借りて著者セルバンテスへお許しを請う。

マドリッドの日本人会では、この記念の年にちなみ物語の中でドン・キホーテとサンチョ・パンサが流浪の旅をしたとされるラ・マンチャ地方周遊のバスツアーが実施された。昼食付き 21ユーロ (約2,800円)と格安で、私もドン・キホーテになったつもりで同地方を散策してきた。訪れた所は、物語に登場する麗しの姫ドゥルシネーア姫の館やセルバンテス博物館、ドン・キホーテのモニュメント等が飾られているエル・トボーソと云う村である。物語の中で出てくる村名であるが実在する村である。

右の写真はシエスタ時の同村で、ご覧のとうり街路には人っ子一人いない。“首締強盗” を働くにはもってこいの通りではある。
この村には Campos de Dulcinea という無名のボデガ (ワイン蔵) がある。実は、このツアーではそこのボデガでただ酒ならぬ『ただワイン』が飲めるゾ!、という特別企画も付いていた。花よりだんご、とはよく言ったものでドン・キホーテ物語に耽るよりもワインや生ハム・チーズを舌打ちしたほうがいいに決まっている。

帰路バスの中ではすっかりほろ酔い気分で、スヤスヤ居眠りしながらマドリッドへ戻ってきたが、これが自分の運転で行くとなるとこうはいかない。40名ほどの当地在住日本人のツアーであったが、一般の海外旅行者団体とは大きく違い、良い意味で現地慣れした人達どうしのお付き合いを感じたツアーであった。。。

27 November 2005
アマポーラの道標
 












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