最近の余暇

 すっかりスペインでの暮らしに馴染んでしまってこのところ日常生活に変化が無い。幸い、身の回りに危険なことも生じないためか、これと言って特筆するような出来事も無い。これを “マンネリ” と云うのだろうか。休みの日は、買物・洗濯・掃除等の片付けをし、残った時間はジョギング・自転車・フラメンコギターの練習等、適当に思い付いたことに耽っていると土日が過ぎる。たまにスペイン人の家庭に呼ばれ、飯を馳走になりワインやハムをつまみながらダベって深夜に自宅へ帰ってくる日もある。

 もう1年と数ヶ月以上、母国の地を踏んでいない。帰るのが面倒臭くなってきた。少々やばいのでは…と最近、自ら思うのは内地に置いている家族のことを見事に忘れている時間が多いことだ。内地に置いているのでは無く、“置き忘れてきた” というのが実感になりつつある。便りが無いのは元気な証、などと云うが、まっ、そんなところだ。嫁と上の娘は仕事に熱が入り、下の娘は今春から大学1年生で、もう手を焼くことはない。このままずーっと、スペインでの単身生活もまんざら悪くは無さそうだ。

今月半ばはキリストの復活祭日 (西語: セマナサンタ 英語: イースタ) があった。4連休を利用し、SE 駐在員からお裾分けしてもらったネギ苗の植え替えや矢車草等の種を鉢に蒔いたりしてみた。果たして旨く育つだろうか。ネギは是非とも食してみたいものだ。

今は、色とりどりの花々が自宅回りの道端や草原で満開中だ。郊外に住んでいるお陰で、散歩やジョギングで一寸外へ出ると真っ赤なアマポーラをはじめ、美しい自然の草花達が直ぐ目に飛び込んでくる。ジョギングをしていても自然と目は安らいでくる。運動をし、汗を掻いた後のビールが大変美味く感じられる季節の始まりだ。

29 April 2006
アマポーラの道標 













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