"クラシックギター" と "フラメンコギター" の比較
上がクラシックギター
下がフラメンコギター


【テリーさんのギター談話


見た目は殆んど変わらないが、皆さんが写真を見て先ず最初に気付くのは双方のギター側面板の
色が異なることであろう。だが、ギターをよく弾く人から見るとフラメンコギターのネックの方
が幾分短いことに気が付くのではないかと思う。胴体の長さは双方それほど変わらないが、厚み
はフラメンコギターの方が薄くできている。

クラシックギターはその色から見ると、表面板・側面板・裏板と明らかに異なった木材料を用い
ているが、フラメンコギターは殆んど同じ木材料 (実際には異なる) が用いられている。 ギター
を持ってみると直ぐに判るが、クラシックギターよりも300g ほど軽くできている。

一方、フラメンコギターのネックの厚みは薄く出来ており、エレキギターに例えると "G-335"、
クラシックギターは "F -ストラトキャスター"、と言ったところであろうか。

また、フラメンコ奏法ではリズムの拍子をとるにあたり、右手薬指でギター表面を叩く "ゴルペ"
があるためギター表面を傷から守るプラスティック製のゴルペ板が貼られている。透明のゴルペ
板なので上の写真では判りずらい。エレキギターでいうところのピックガードである。

音量的にはクラシックギタ−の方が大きく、余韻が残り、特に和音を弾いた際は色に例えると、
6つの色が混じって1つの混色に見える (聞こえる)。つまり、それぞれ個々の音を分解して掴み
取りにくく、ひとつのまとまった和音が創られ易い、と言える。

一方、フラメンコギターはクラシックギターよりも音量的には劣る、というよりも一音ごとの音
の鮮明さ、和音から次の音へ移る際の音の切れ味、別の言い方をすると余韻を多く残さず (前の音
を断ち切り易い)、特に音の立ち上がりの素早さに重点を置いて造られているような気がする。

どこかの解説が、クラシックとフラメンコの音の違いは、白い普通のご飯 (粒が粘っている)とチャ
ーハン (粒がパラパラ) のような違いである、と表現していたのを呼んだことがあるが、まさに
そのとうりである。

フラメンコで重要なコンパス (リズム単位・アクセント) を踊り手とコミュニケートしていく上で
この音の歯切れ良さはフラメンコギターになくてはならない最も重要なキャラクターであろうと、
筆者は解釈している。

Flamenco Guitar and Classic Guitar
my Classic Guitar in 1984
my Guitar Gibson L7C in 1957
Jose Ramirez Flamenco Guitar 2005
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